多読の疑問 語彙制限しているなら、新しい単語を覚えられないのでは?
タイトルのままですが、多読用の本(GL)って語彙制限をしているなら、同じ単語ばかり出てきて、新しい単語を覚えられないのでは?という疑問が多読を始める前にありました。
難しい単語を簡単なものに置き換えてしまうのであれば、いつまでたっても同じ単語ばかりで、新規の難しい単語については知らないまま。時事の単語なんてまず出ないんじゃないの?という疑問です。
多読本では、確かにニュースで使われるような時事の単語はほとんど出ません。複雑な政治の単語やスラングなども出てきません。一見これでは新規の単語が覚えられずダメなように感じます。
単語だけ抜き取って覚えても、応用が効きません。
しかし、多読を始めてみると分かるのですが、まず多読本で、知らない単語が結構出てきます。レベルによりますが、一冊の中で10から20単語はあります。意外と知らないものです。それに用例、意味は知っているけれど単語をどのように使っているかということはほとんど知らないという単語を入れればかなりの数になります。
それが、一冊の本で何度も何度も出てくるので、同じ単語で、違う例文に何回も触れることが出来ます。そうすると自然とその単語を忘れなくなります。知らない単語が日々連発して変わってでてくるニュースよりも、容易に覚えられます。本当は効率が良いんです。たくさん読んだ方が。
単語だけ抜き取って覚えても、応用が効きません。
新しい単語に出会うとき
そういうわけで、多読を繰り返していくと、例文、用例になじむ、つまり英語感がかなり養われます。英語感があると、分からない単語を推測して、分からないままでもある程度読み続けることができるようになります。それも、読むよりも知らない単語を推測しながら読むと、3,4倍の割合で多くの単語を学習できるというデータもあります。
後に、会話に取り混ぜるとか文章で使ってみるともっと覚えますが、まずはたくさん読むと良いです。
実際、辞書で調べたり、どこかで単語力を増強する必要があると思いますが、文章の中で語彙を増やすという方法が結局一番近道です。
最初の質問に戻りますが、語彙制限しているなら、新しい単語を覚えられないのでは?ということではなく、語彙制限している中の単語を完璧に覚えてしまうという方法によって、新しい未知の単語を覚えるための条件が整うということです。
英語は同じ単語を使うのを基本的に嫌い、言い回しを変えてきます。そういうのを見抜く感覚を多読でどんどん養いましょう。