英語多読用本 Graded Readersについて

英語多読用本 Graded Readers

 

英語学習者の多読本(extensive reading)の代表的なものがこのGraded Readersです。

語彙制限本といって、出てくる単語の数や文章で使われている文法を制限しています。英語学習者が、辞書無しで読書を楽しめるように工夫された本です。ほとんどの本が単なる原書の抜粋とかではなく、名作や古典をリライト(書き直したもの)ものか、映画の原作を述べライズしたもの、あるいはノンフィクションや完全にオリジナルなものがあります。

 

使われている単語数は100語〜3000語の間にほとんど収まります。3000語というのは、中学校卒業か高校1年程度の単語数ぐらいになるでしょうか。なんだ全部知ってるよと思いがちですが、英語で痛い目にあっている人は、基本単語の奥深さを知っているはずです。3000語の基本単語を自由自在に扱える人は、高校生ではまずいないでしょう。

 

各出版社ともに、レベルは0から7レベルぐらいの段階があります。多読学習は「やさしい英語を大量に」読むことが基本となっていますので、話がつまんなくても、レベル0は一度は目を通しておいた方が良いです。基本用語の用例を体感するために必要だからです。

 

最初は辛くても、やがて慣れてきて楽しくなってきます。GRは語彙制限をしていても、レベルがあがるにつれ読み応えのあるものがどんどん増えてきますし、毎年GR専門の語学学習者文学賞なるものもあります。そういうのを選んで読んでいってもいいでしょう。最初の目標は100万語の読破です。100万語まで到達すれば、一般の小説を読んで行ける「入り口」に差し掛かります。一冊の語数は、レベルによって2000語から30000語程度です。読書家であれば、100万語到達は半年もかからないと思います。

 

ちなみに、SSS研究会ではYL(読みやすさレベル)という単位を使って、各出版社のレベル差を考慮して、統一した独自の目安を導入しています。YLは実際に読んだ読者の意見を参考にしているので、かなり信頼がおける単位といえます。

 

当サイトでも紹介した本には、なるべくこのYLの表示をつけるようにしています。

 

多読用本 Graded Readersについて

 

ペンギンリーダーズ Penguin Readers

 

ペンギンリーダーズ Penguin Readers

 

ペンギンのマークでおなじみのペンギンリーダーズです。
ペンギンはアレン・レーンによって1935年に創立された出版社です。種類も多いですし最初に選ぶGLとしてお勧めします。

 

オックスフォード ブックワームズ Oxford Bookworms Library

 

オックスフォード ブックワームズ Oxford Bookworms Library

 

Oxford Bookworms Libraryとは、Oxford大学出版局のGraded Reader、つまり語彙をレベルごとに制限して書かれた(graded readers)学習者向けの英語小説です。

 

マクミラン・リーダーズ Macmillan Readers

 

マクミラン・リーダーズ Macmillan Readers

 

マクミランリーダーズは、毎年新作が作成され、200冊ほどの種類があります。語彙・文法をコントロールした6つのレベル設定がされており、書籍だけでなく電子書籍もそろっています。英語の読みやすさには定評があり、人気のシリーズです。

 

ケンブリッジ・イングリッシュリーダーズ Cambridge English Readers

 

ケンブリッジ・イングリッシュリーダーズ Cambridge English Readers

 

GRの中でも異彩を放つ、ケンブリッジイングリッシュリーダーズです。ケンブリッジイングリッシュリーダーズの特徴は、なんと言っても全て書き下ろしの物語ということです。語彙や文法の制限がありながらも、魅力的なオリジナルストーリーを出版しています。

 

ラダーシリーズ

 

ラダーシリーズ

 

BCパブリッシングが出しているラダーシリーズです。ラダーなんで「はしご (ladder)」を意味していて、1歩1歩着実に力がつくようにとの意味が込められています。他のGRとの違いは、巻末に辞書や、時代背景や登場人物紹介など日本語で解説が付いていることがあげられます。

 

スカラスティックリーダーズ Scholastic Readers

 

Language Learners Literature Award(語学学習者文学賞)

 

外国にももちろん多読を推奨する団体がいくつか存在し、その中の代表格に「Extensive Reading Foundation」(ERF)というのがあります。その団体が2004年より設立したのがこの「Language Learners Literature Award」です。(通称LLLアワード)

 

その他、子供向けのGLといいますか絵本などがあります。また個別に紹介したいと思います。

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