音読の日々について

私の住んでいる家は駅からちょうど15分程度、ゆっくり歩けば20分程度の場所にあります。音読とは声を出しながら文章を読むことなので、ちょうどこの距離を歩くことと音読は非常にマッチしていました。家でやると家族がうるさがるのと、習慣にしづらいし、電車ではできません。だから通勤中がちょうどよかったです。

語学であれ、なんであれ記憶、言葉を頭に残すのには、外に出していくことが一番要です。音読をして、英語を実際に口に出すことで、フレーズごとに記憶したり、前から英語を理解する力ががぜんあがります。ひいてはリスニング力、会話力や読む力自体も複合的にアップしていきます。何しろ、英語を良く聞き取れるようになるので。

英語上達完全マップによれば、トロイ文明を発掘したことで有名なシュリーマンは、複数の外国語(9種ぐらい)を獲得するために、ひたすら音読を行ったことを、「古代への情熱」という本の中で書いています。音読は、語学において正統的なマスターする方法だったということです。

私は上のマップを参考に勉強していたので、リピーティングとシャドーイングが両方できる、お勧めの「みるみる英語力がアップする音読パッケージトレーニング」を最初に選びました。それによると、リピーティングとは、あるフレーズを聴いた後で、理解した英語を全く同じように発音するというものです。I live in Osaka.と聴いたら自分もI live in Osaka.と言うだけです。

一応薦められた音読はやり方のルールがあり、まず英文を精読して意味を確認します。辞書使ってOKなので、わからないという箇所をなくします。続いて音読。テキストを見ながら声にだします。慣れてきたところでテキストを見ずに音読。そしてマスターしたなと思えたら、最後にシャドーイングを行います。シャドーイングとは英語の音声に、一瞬遅れて話していくもので、通訳などで行われるトレーニング方法だそうです。

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とにかく音読(リピーティング)のコツは、推測で聴かずに100%の正確さでとのことなので、一言一句間違えることがなくなるまで繰り返します。短文でこれをやると、死ぬほど退屈するので、童話やエッセイなどが書かれたテキストがいいのですが、この本はそのすれすれで、一応テキストなんですがが若干退屈目です。でも私にとって、文章のレベルが音読するにはちょうどよかったです。。

最初は全くリピーティングできず、泣きそうになりましたが、テキストを確認してやり続けました。ちなみに文章自体を記憶してしまうと意味がないので、1冊をぐるぐる回す方法です。

シャドーイング込みで、指定された30周を終えると(2ヶ月ほど経過)大分聞き取りができようになった(気がする)と思います。発音もぐっと良くなりました。基本的に口からアウトプットしているので、頭への定着が良いのだと思います。洋画なども、以前より聞き取れるようになっていました。体感というやつです。

ここで調子に乗らなければよかったのですが、調子にのりました。そもそもなんで音読をやっていたのかというと、リスニング力をあげたかったからで、なんでリスニング力を上げたかったのかというと、これの聞き取りをやりたかったからです。

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柴田元幸さんが、アメリカを訪れて、翻訳した作家に会いに行き、彼らの創作についてのインタビューを行ったものを英語で収録したものです。ポール・オースターやカズオ・イシグロなどの世界的なキラ星のようなスター作家が並んでいます。なかなかすごい本です。これを音読したかったというのが理由です。

これも音読パッケージの余波で、30周やりました。日本人がしているインタビューなので最初はゆっくり目に思えるのですが、興がのってくると話すスピードに手加減がありません。その時の私の実力ではたちうちできず、話によく置いていかれていました。すかさずテキストを確認する日々です。

特に、柴田さんの英語は聞き取れるのですが、相手の声が所々高速になって、たじたじです。もちろん本に日本語訳がついているので意味はとれて問題ないですが。確認した後でもうまく聞き取れない状態です。レベル高すぎましたが、内容が内容でおもしろいので、根性で続けました。たぶん英語という観点からはあまり身になっていません。

それでも時々、この本で覚えたフレーズが口をついて出てくることがあります。例えばI think you wrote an amazing book.とかI couldn’t agree moreとかI wish i could have been there.とかです。

いきないジャンプアップせずに、音読を続けれいればリスニング力や会話力が相当あがったのではないか、と今でも思いますが。楽しかったのでOKです。その時は、洋書を読むことを最優先にしたので、学習初期~中期の音読はこの2冊でやめましたが、リスニング用、英語発音などの勉強方法としては、かなり効果のあるものだと思います。

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