ドクトル・ジバゴ Dr Zhivago ペンギンリーダーズ レビュー

お薦め度:★★☆☆☆
● レベル5
● 88ページ
● 総語数20,961語
● 難易度目安:単語数は2300語 TOEIC 600点 TOEFL iBT 62-63 英検2級- 準1級 セファールB2

原書はソ連の作家ボリス・パステルナークの小説で、。1957年出版。ロシア革命前後に医師のユーリー・ジバゴを中心に話が展開される。歴史大河ものと言っていいです。ボリス・パステルナークはノーベル賞を辞退したことで有名ですが、ソ連共産党が「革命が人類の進歩と幸福に必ずしも寄与しないことを証明しようとした無謀な試みである」と辞退を強制しました。受賞すればロシアを亡命する必要があったといわれています。

筋書きはジバゴファミリーを中心に展開されますが、ヒロインたるララの印象がかなり薄くなっています。ジバゴは3人の女性と結婚、もしくは仲良くなりますが、このペンギン版では、大作をまとめるために、細かなエピソードがかなり割愛されているように感じます。女性どころか、ジバゴの印象が一番薄いという気がせんでもない。読後感でした。主役はどちらかというと歴史重きがおかれ筋書きをしっかり終えるように再アレンジされています。レーニンが直接登場するくだりなど、驚く展開もありますが、ロシア革命に疎い人であればあまり楽しめないという印象です。

それにしても、この辺の時代の大河関連の小説は大抵、主役がとことん貧乏が運がない状態です。お話としてそうあらねば面白くないというのはあるでしょうが、食料をわけてもらう話であるとか、なんとか狩猟でやり過ごすとか、大変な時代だったんだなと痛感します。今が恵まれすぎている(物質面のみですが・・)と思いますが、こういう大河本のまとめまたいな本を読むとそのシンプルで易しい英語が故に、創造がたくましくなってしまってつい自分だったらどう過ごすかなと考えてしまいます。

いずれにしても、なじみのない場所の本であり、社会の教科書のような印象を受けたので、星2つです。映画もヒットしていますので、そちらを見てから読みはじめても良いと思います。映画を見れば替えるかもしれません。

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