The Creative Impulse and Other Stories マクミランリーダーズ レビュー

お薦め度:★★★☆☆
● upper-intermediate
● 80ページ
● 総語数15283語
● 目安  2200語  700点~800点 準1級以上

サマセット・モームによる3つの短編小説が収録されたGraded Readersです。GRにモーム作品は良く採用されているみたいで、個人的にわりと好きな作家なので好んで買って読んでいます。聞くところによれば昔は英語の教科書にも採用されていたことが多かったとのことなので、安心して読むことが出来ます。

掲載されている3作品は、傑作とされている「雨」や「赤毛」ほどのクオリティはありませんが、この作品に限らずモームの短編作品は押しなべてレベルが高いと思います。モームの人間観察力と偶然性(現代の作家にも通じてくる不可思議な偶然性)とユーモアがGRといえども良質な文章を読んでいるという気にさせられます。

最初はCreative Impulse 『創作衝動』:アルバート・フォレスター夫人は文壇での評価は高く名士から尊敬の念を受けているものの、一般の読者には売れない作家であったが、あるとき探偵物語を書き、ベストセラー作家になった。それまで硬派な作品を書いてきた夫人がなぜ探偵小説を書いたのか?その理由は夫に関係する意外なものでした。

『十二人目の妻』:体調を崩した語り手(モーム自身?)が海辺の町で療養中に、ぼろのカッコをした男にあいタバコをねだられる。男は過去に11回結婚詐欺をしたことがあることを告げる。11というのはあまり良くない数字だねと会話する2人だったが・・。

『ジェーン』:いつも古臭い服を着て、それを一向に気にしない中年女性ジェーン。そんなジェーンが結婚するという。しかも相手はまだ20代そこそこの若者。周りはお金狙いだと止めに入るがジェーンは意に介さない。しかも結婚をせがむのは若者で、お金はいらないとの話だった。親子ほども年の差のあるジェーンの何が、若者をそこまで惹きつけたのか。

マクミランリーダーズの最高クラスとはいえ、本は挿絵も入っていてかなり優しいほうでしょう。難しい単語は後ろに意味だけでなく、使い方が想像できる単語リストもついているのも良いです。モームの作品は時系列の急激な移動や、語り手が1人称で、だいたい作家本人であるために非常に読みやすいです。名作ではないですが、そこそこお薦めですね。

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